東日本大震災復興支援

平成27年度 第67回日本ハンドボール選手権大会

〜 とどけよう スポーツの力を東北へ! 〜

< 女子戦評 >

1日目(12月23日)  2日目(12月24日)  3日目(12月25日)  4日目(12月26日)  5日目(12月27日) 


最終日:12月27日(日)

決勝戦   北國銀行  24 (13- 8, 11-13) 21 オムロン     スコアシート

 
  戦評: 大会5連覇を狙うオムロンと、ここまで対戦相手を圧倒して勝ち上がってきた北國銀行との決勝戦。前半序盤、両チームとも
足のよく動いた素晴らしいディンスでお互いのセットオフェンスを抑え込むと試合はロースコアの展開、10分を過ぎ、3ー2と北國のリード。
ここから試合の主導権を握っていったのは北國。14番河田がチャンスを確実に得点に結びつけると、オムロンバックプレーヤー陣への
厳しいプレッシャーや1番GK寺田の好セーブも加わり、じわりじわりとオムロンを引きはなしにかかる。そして18分、北國は13番横嶋
から始まる5連続得点に成功すると、22分には12ー5とリードを一気に7点に広げる。対するオムロンも8番松尾のロング、カットインで
この試合初めての連続得点で反撃を図るが、北國の優位は動かず。前半は13−8、北國リードで折り返した。
 後半立ち上がり、試合は一変してオムロンペース。オムロンは20番末吉のミドルを皮切りに怒涛の4連続得点、4分を過ぎ13−12と
前半のビハインドを1点に縮める。対する北國は9番横嶋が難しい体勢からのポストシュートを何度となく決め切る活躍でリードを保つ。
その後も前半とは見違えるように躍動するオムロンの攻撃が続き、試合は互角の展開。19分、20−18と北國は2点リードしながらも
退場者が相次ぎ苦しい試合展開。しかし試合の勝敗を左右する終盤23分、北國は苦しみながらも9番横嶋、17番八十島、14番河田の
3連続得点で23−18とリードを広げることに成功。追いすがるオムロンを振り切り24−21で22年ぶりの優勝を勝ち取った。 

  
 

4日目:12月26日(土)

準決勝1   北國銀行 34 (16- 6, 18- 8) 14 ソニーセミコンダクタ      スコアシート

 
  戦評:   試合開始早々、藤井のカットイン、ポスト諸岡のシュートによる得点によりソニーが2点リードで試合は
始まる。ソニーは積極的に攻撃を仕掛けそのまま有利に試合を運びたいところだったが、GK寺田を中心にした
北國銀行の堅いDFが機能し始め、八十島や塩田の速攻などよる5連取で5−2と3点リードの展開になる。ここで
ソニーは流れを変えるためタイムアウトを取り、直後に4のカットインから得点し5−3とする。しかし再びGK寺田の
好セーブがソニーの攻撃を阻み、河田、八十島、大山の速攻から着実に加点する北國銀行。横嶋のミドルシュート
が決まり5連取し10−3となったところでソニーは二度目のタイムアウトをとる。ソニーは田中のステップインからの
フェイントで11−5とするも、その後も北國銀行の堅いDFは崩れず、横嶋のクイックシュートや角南のカットイン、
八十島のサイドシュートから加点、前半は16ー16で折り返した。
 後半開始直後、角南の速攻で17−6とした北國銀行だったが、ソニーは本多や諸岡、安倍が得点し、守ってはGK
飛田の好セーブが連発、後半10分過ぎまで取って取られての展開で試合は進む。後半16分北國銀行角南がカット
インで得点をしたところでソニーがタイムアウトを取るも後半19分ソニー本多が退場。そのP・Sを北國銀行河田が
決め26−13とする。その後も6連取含め、速攻を中心に攻撃の手を緩めなかった北國銀行が34−14でソニー
を下した。 


  

準決勝2    オムロン 19 ( 8- 8, 11- 9) 17 広島メイプルレッズ     スコアシート

 
  戦評:   オムロン2番澤田の鮮やかな速攻から始まったゲーム。メイプルは17番加須屋の7mtですぐ取り返す。
お互いの堅いDFをなかなかくずせない中、メイプル5番眞継、4番木田の連続得点で5−2となったところでオムロン
タイムアウト。その後メイプル8番塩見が退場となるが、7mtをメイプル1番毛利がナイスセーブ。オムロン14番川俣、
8番松尾の得点で6−6と同点に。メイプル7番笠木の7mtをオムロン1番藤間がナイスセーブ。その後は、両チーム
ともGKを中心とした堅いディフェンスで得点を許さず、8−8で前半を折り返す。
 後半オムロン8番松尾、4番吉田の連続得点で流れをつかもうとする。対するメイプルは5番眞継のステップシュートで
流れを渡さない。メイプル4番木田のブラインドシュートで11−11と追いついた後、オムロンは4番吉田の3連続シュート
で14−11となり流れをつかむ。たまらずメイプルはタイムアウトを取る。メイプル17番加須屋の2連取で15−14となり
1点差に迫る。しかしオムロン8番松尾、9番永田の得点で、追いつかせない。残り5分でオムロン4番吉田の退場も粘り
強いDFで得点を許さない。メイプル7番笠木の速攻で、19−17。2点差まで詰めるもGK藤間を中心とした堅いDFの
オムロンが決勝に駒を進めた。
 
 

3日目:12月25日(金)

準々決勝1   北國銀行 45 (25- 8, 20- 8) 16 富士大学      スコアシート
(日本リーグ)            (岩手県)
 
  戦評:   地力に勝る北國銀行が富士大学に29点差で勝利した。
前半開始すぐに北國銀行14番河田がサイドシュートを連続で決め、流れをつくると、その後も堅いディフェンス
からのカウンター攻撃などにより前半開始から連続6点連取で大きくリードした。今ひとつ調子の出ない富士大学
は、前半7分、7mスローを5番與那覇が落ち着いて決め、6番朴もサイドからのループシュートを決めリズムを
つくろうとするも、北國銀行の高さのあるディフェンスを崩すことができず苦しい試合展開となった。その後も北國
銀行は17番八十島・13番横嶋らの鋭いフェイントで相手DFに切り込みリードを広げ終始主導権を握ったまま17点
差で前半を終えた。
 後半、富士大学は8番佐久川らの素早いパス回しで北國銀行のディフェンスを崩しにかかるも、厳しいデイフェンス
チェックを受けてシュートが打てず決定的な連取が取れず苦しい戦いが続く。北國銀行は15番武藤の相手デイフェンス
に切り込んでいく攻撃、8番永田の高さを生かしたシュートなど多彩な攻撃でさらにリードを広げていく。その後も
北國銀行は終始相手に主導権を握らせずに45-16という結果で勝利した。

 
 

準々決勝2   ソニーセミコンダクタ 19 (11- 7, 8- 8) 15 三重バイオレットアイリス      スコアシート
(日本リーグ)                  (日本リーグ)
 
  戦評:   前半は三重のスローオフでスタート。15番多田がPTを決めて三重が先制。すかさず速攻を決めて2連取。ソニーも
8番鈴木を中心に2連取をし同点となる。6分過ぎソニーが速攻を決め4-3とリードを奪うがすかさず三重の21番池原がサイド
シュートを決めて4-4となる。しかしソニーが高いディフェンスで相手のミスを誘いしっかりと得点につなげて6-4とリードを広げる。
さらに11分に追加点を決め3点差となる。三重は15分にPTを打つも16番網谷に止められて差を縮めることができない。17分
には退場者を出してしまい10-4と差を広げられてしまう。19分にまたもや三重にPTのチャンスが与えられるが再び網谷に
阻まれる。それでも相手のミスから得点を決め25分に10-7と徐々に追い付いていく。ソニーも負けじと得点を決め、11-7と
前半を終える。
 後半も両者譲らない展開で9分に13-9と均衡した試合運びになる。しかし10分にソニーが三重のミスから速攻を決めて2連取
し15-9とリードを広げる。三重はキーパー山根の好セーブをきっかけに勢いに乗る。3連取して15-12と相手を追い詰めていく。
15分にソニーが退場者を出しPTを決め2点差となるも6人に戻ったソニーが17-13と再び差を広げる。三重が追加点を決め3点
差で試合は終盤へもつれ込む。お互い一歩も引かず残り2分で18-15となる。しっかりと守り鈴木が追加点を決めてソニーが
19-15とリードを保ったまま逃げ切った。


  

準々決勝3   広島メイプルレッズ 22 ( 9- 9, 8- 8) 21 飛騨高山ブラックブルズ岐阜      スコアシート
(日本リーグ)      (1-1 延一 2-2)  (日本リーグ)
              (0-1 延二 2-0)
  戦評:  日本リーグ対決になった広島メイプルレッズと飛騨高山ブラックブルズ岐阜の一戦はほぼ互角の立ち上がりから、
開始3分、メイプル6番松村の速攻で始まった。Bブルズもすぐさま8番松本のディスタンスシュートで取り返し1-1とした。
その後、約5分間両チームの得点が止まる。Bブルズが退場者を出してしまうが、BブルズのGK田口の好セーブや、3番比嘉の
カットから速攻で2連取をしピンチを切り抜け、一進一退の競り合いが続く。両チームともに相手のミスやGKのセーブを着実に
速攻に繋げ、テンポの速いゲームが展開され、9-9で前半を終える。
 後半はメイプル5番眞継がディスタンスシュートで2連続得点をすると、Bブルズも負けじと23番友野がカットインとディスタンス
シュートで2連続得点する。両チームともにGKの好セーブにシュートを阻まれ、なかなか得点することができない。メイプルは
17番加須屋のカットインで7mTを獲得したが、BブルズGK田口がビックセーブでチームを救う。そのまま勢いに乗ったBブルズは
速攻で2連取し、15-13で逆転に成功する。そこでメイプルはたまらずタイムアウトを要求。メイプルはポスト15番高山を中心により
確実なライン際でのプレーを徹底し、同点に追い付く。残り23秒17-16の1点リードでBブルズはタイムアウトを要求。残り10秒、
メイプルの9番門谷のサイドシュートに対しBブルズ17番の金が接触してしまい、そのプレーで退場となってしまう。メイプルが7mTを
決め、17-17の同点に追い付き延長戦に突入した。
 延長前半は、メイプルが6番松村の速攻で得点すると、Bブルズは23番友野がディスタンスシュートで取り返す。終了直前、メイプル
が退場者を出してしまう。後半は、メイプル15番高山が角度のないサイドシュートで得点すると、すぐさまBブルズ5番池乃端が
ポストシュートを執念で決める。それで決着がついたかと思われたが、メイプル15番高山が体を張って7mTを獲得し、それを7番
笠木が決めて20-20の同点で第2延長へ。
 第2延長はBブルズ17番金のディスタンスシュートが相手ディフェンスのシュートブロックに当たり、コースが変わってゴールに
吸い込まれ、前半を21-20で終える。後半はメイプルがまたもや15番高山のポストシュートで7mTを獲得し同点に追い付く。メイプル
がFTを取った時点で試合終了のブザーが鳴る。誰もが7mTコンテストに突入するかと思ったが、ノータイムフリースローで15番高山
が体を倒しながらシュートを決め、熱戦にピリオドを打った。 


  

準々決勝4   オムロン 23 (11- 6, 12-12) 18 香川銀行T・H      スコアシート
(日本リーグ)            (香川県)
 
  戦評:   前日に勝利し勢いに乗る香川銀行と、初戦を危なげなく勝ち進んだオムロンの1戦、香川銀行のスローオフで
試合開始。開始早々に香川銀行が7番筑後のミドルシュートやカットインで3連取。オフェンスリーダーを欠くオムロン攻撃陣は
ミスが増える展開に。徐々にDFからリズムを取り戻したオムロンは、14番川俣のポストシュート、2番澤田のサイドシュートで
加点する。追い付きたいオムロンだが、ここで6番小林が退場してしまう。香川銀行13番荒木が7mTを落ち着いて決める。
両GKの好セーブもあり、前半15分で香川銀行4−5オムロンの競り合いに。その後両チームに警告、退場が出始める、前半
25分オムロンはたまらずタイムアウトを請求。タイムアウト明け、オムロンの攻撃陣は4番吉田のミドルシュートを中心にOFを
立て直す。香川銀行もルーズボールに必死に飛び込み速攻につなぐが、オムロンDFの厚い壁に阻まれ、11−6オムロンの
リードで前半を終了。
 後半立ち上がり香川銀行はワントップを置きプレスDFに。DFから速攻を仕掛けたい香川銀行だが、オムロンの早い戻りに
シュートまで繋ぐ事が出来ない。オムロンはセットOFで8番松尾、13番勝連を中心に、香川銀行は10番土井の速攻を中心に
得点を重ねる。その後5分間お互いに無得点の時間が続き、後半13分オムロンがタイムアウト。両チームともにタイムアウトで
ゲームプランを確認する。タイムアウト明け7mTを得たオムロンは4番吉田がこれをきっちりと決める。香川銀行は退場者が
出てもGKを下げ6人攻撃を仕掛ける。この攻撃で13番荒木がミドルシュート決め、その後も10番土井のサイドシュート、9番
藤井のスカイプレーなどで追い上げる。一進一退の攻防を繰り広げるがオムロン23−18香川銀行で試合終了。両チームの
意地がぶつかり合った、素晴らしいゲームであった。



  

2日目:12月24日(木)

2回戦1   北國銀行 32 (20- 5, 12-10) 15 東海大学      スコアシート
(日本リーグ)             (神奈川県)
 
  戦評:   東海大学のスローオフで前半がスタート。北國10番後藤のミドルシュートが決まり、北國が先制点をあげる。
地力に勝る北國は17番八十島の速攻、9番横嶋のポストなどで6−2とリードする。たまらず東海大はタイムアウトを
要求。直後、東海大2番高松のカットインが決まるが、流れは変わらない。北國は14番河田の速攻、さらに石野の速攻
などで得点を重ね、12−3と大量リード。東海大は北國の積極的なディフェンスに苦しみ、思うように得点が奪えない。
前半20分過ぎには17−4と北國ペースの試合となる。その後も北國は得点を重ね、20−5で前半が終了。
 後半立ち上がり、流れを掴んだのは東海大。9番深田のカットインや、15番平野、4番眞方の両サイドの得点などで
追い上げ、22-10とする。しかし、ここから北國は8番永田、7番大山の速攻などで得点し、東海大の反撃を許さない。
後半13分過ぎには、28-10とする。その後、東海大が1番中野の好セーブなどもあり、実業団相手に互角の展開を
見せるが、32-15で試合が終了。前半は北國が実業団の力の差をみせるも、後半は東海大が実業団チームを相手に
大健闘する試合であった。

 

2回戦2   富士大学 40 (20- 4, 20- 8) 12 北海道倶楽部      スコアシート
(岩手県)               (北海道)
 
  戦評:  女子2回戦北海道倶楽部と富士大学の一戦は富士大学のスローオフで開始。両者ミスが続きスロー
スタートとなった立ち上がりであったが、先制点をあげたのは富士大学。その後も北海道倶楽部のミスを突き、
6番朴の速攻や速いパス回しから8番佐久川のサイドシュート、ミドルシュートで得点を稼ぎ、前半11分が経過して
9対0で富士大学がリード。たまらず北海道倶楽部は、タイムアウトを要求。戦略を練り直しその後の前半に臨む。
北海道倶楽部は1番大道が好セーブを見せるも、富士大学の猛攻を止めることができない。勢いづく富士大学は、
11番高田の3連続速攻を含む5連続得点をあげ、前半20分を経過した時点で15-2と一方的な展開となった。北海
道倶楽部も徐々にペースにのり、ペナルティスローを着実に決めるなど粘りを見せたものの、前半目立ったのは富士
大学のシュートブロック。ブロックからの素早い速攻で大量得点をあげ、20-4で富士大学優勢の前半戦であった。
 後半立ち上がり得点したのは富士大学。北海道倶楽部もチャンスをつくるも、富士大学の1番横内の好セーブに
阻まれなかなか得点が奪えない。後半10分を過ぎたところから、北海道倶楽部はようやくシュートが決まるように
なり、6番高橋の速攻などで得点をあげる。しかし、その後も北海道倶楽部はOFにおいて細かなミスが続き、連続
得点で掴みかけた流れをものにできない。富士大学は、後半も速攻とバックプレーヤーを中心とする強い1対1で
着実に得点を重ね、北海道倶楽部の追撃を許さず、40対12で勝利し3回戦に駒を進めた。

 
 

2回戦3   三重バイオレットアイリス 19 (10- 7, 9-10) 17 大阪体育大学      スコアシート
(日本リーグ)                      (学連)
 
  戦評:  前半は三重バイオレットアイリスのスローオフでスタート。三重バイオレットアイリスが21番池原の速攻で先制。
素早いパス回しとコンビネーションプレーで連取し2-0とする。一方、大阪体育大学は10番北原のロングシュートなどで
積極的な攻撃を見せ一進一退の競り合いが続く。その後、三重バイオレットアイリスは退場者を出してしまい数的不利
の状況で大阪体育大学の4番秋山のサイドシュートなどで加点を許すも粘り強いディフェンスを見せる。その後、前半は
三重バイオレットのコンビネーションから繰り出す攻撃で10-7で終えた。
 後半は、大阪体育大学が素早い攻撃とロングシュートで流れをつくり三重バイオレットアイリスとの差を少しずつ縮めて
いく。三重バイオレットは後半21分に大阪体育大学が退場者を出すが、得点することができず差を広げられない。16-16
と互角の展開が続く中、三重バイオレット19番万谷の攻撃から20番原、11番角南と3点連取し、主導権を奪い、熱戦に
ピリオドを打った。

 

2回戦4   ソニーセミコンダクタ 38 (22-10, 16- 6) 16 小松市立高校      スコアシート
(日本リーグ)                   (石川県)
 
  戦評:  前半は小松市立高のスローオフでスタート。ソニー5番田中がカットインで先制。その後すぐPTを決めて
2連取。一方、小松市立高3番渡部がロングシュートを決めて2-1となる。その後も渡部を起点に得点を決め6-4と
喰らいついていく。しかし10分過ぎに退場者を出してしまい、一気に6点差まで差を広げられてしまった。勢いに乗る
ソニーは着実に得点を重ねていき17分に15-6と相手を突き放していく。小松市立高は高さのあるディフェンスを崩す
ことができずにミスを連続してしまうがキーパー木戸の好セーブもあり差を広げさせない。25分に小松市立高が退場
者を出すと数的有利の状況で確実に得点につなげたソニーが11点差とする。ソニーが追加点を入れ22-10と前半を
終える。
 後半、ソニーはポスト安倍を中心にオフェンスを組み立てて点差を15と広げていく。小松市立高は強い接触を受けて
シュートが打てず得点することができない。12分過ぎにソニーが退場者を出すが数的有利なチャンスを生かすことが
できずに差を縮めることができない。それに対してソニーはスピードで相手ディフェンスを崩し20分に33-13とさらに
リードを広げる。その後もソニーは終始相手に主導権を握らせずに38-16という結果で勝利した。

 
 

2回戦5   広島メイプルレッズ 42 (24- 6, 18- 0) 6 HC岡山      スコアシート
(日本リーグ)                  (岡山県)
 
  戦評:  立ち上がり14番高橋のステップシュートやポストプレーで積極的に仕掛けてHC岡山だったが、なかなか
ゴールを奪えない苦しい展開となった。一方メイプルレッズは堅いDFからFBでの得点や、積極的な1:1さらには
ポストを絡めたップレーなど多彩なOF展開で確実に得点を重ね点差を広げる。前半11分タイムアウトをとり雰囲気を
変えたかったHC岡山は再び14番高橋のステップシュートと9番高橋のシュートで得点するもメイプルレッズがすぐに
取り返しリードを保った。その後も5番眞継・7番笠木らの鋭いフェイントで相手DFに切り込みリードを広げ終始主導権
を握ったまま18点差で前半を終えた。
 後半途中メイプルレッズはメンバーを変えても速い展開のOFは変わらずシュートを決め続けた。HC岡山は後半
テクニカルミスや相手の枝にシュートを阻まれる場面が多く、相手に多くの速攻のチャンスを与えてしまった。一試合を
通して全員が豊富な運動量を維持し走り続けたメイプルレッズが大差をつけて勝利した。

 
 

2回戦6   飛騨高山ブラックブルズ 19 ( 7- 5, 12-12) 17 東京女子体育大学      スコアシート
岐阜(日本リーグ)                  (学連)
 
  戦評:  大学代表・東京女子体育大と日本リーグ・飛騨高山ブラックブルズ岐阜の試合は、前半激しい守り合いで
ロースコアのゲームが展開された。守って速攻に繋げたい両チームだったが、お互いに堅いディフェンスを突破する
ことができない。その均衡を破ったのは開始4分に放たれたBブルズ17番金の豪快なディスタンスシュートだった。一方、
東女体大も2番石井のディスタンスシュートで取り返すが、前半10分で1-1とお互いになかなか得点できない。その後
Bブルズはコンビプレーや8番松本のパワフルなディスタンスシュートで、東女体大は5番川畑や、体を張ったプレーで
7mTを獲得して得点に繋げ、5-7で前半を終える。
 後半は東女体大5番川畑のディスタンスシュートから始まった。その後も、2番石井の技ありシュート、17番三橋の
ポストシュートで得点を重ね同点に追い付く。このまま流れを掴みたかった東女体大だったが、立て続けに退場者を
出してしまう。Bブルズは11番柴田の2連続得点や、18番田口のナイスセーブで徐々に点差を広げていく。しかし東女
体大も簡単には食い下がらず、17番三橋のサイドシュートや15番三田のカットインで対抗する。終盤まで一進一退の
競り合いが続いたが、最後はBブルズが少ないチャンスを着実に得点に繋げ、19-17で勝利した。

 
 

2回戦7   香川銀行T・H 27 (13- 9, 14- 8) 17 HC名古屋      スコアシート
(香川県)                 (日本リーグ)
 
  戦評:  地元HC名古屋と香川銀行の試合は香川銀行のスローオフでスタートした。先制点をあげたのは香川銀行。
9番藤井のディスタンスシュートが決まると一気に流れに乗り前半4分3−0と引き離す。一方のHC名古屋は4番福井
がディスタンスシュートを決め流れをつかもうとするが、退場者を多く出しなかなか流れにのる事が出来ない。その間
にも香川銀行は相手のミスからの速攻で確実に得点をあげ点差を広げていく。前半15分たまらずHC名古屋が2回目
のタイムアウトを要求すると、ようやく落ち着きを取り戻し、シュートが決まり始めるが、香川銀行のスピードに乗った
攻撃を止めることができず、13−9と香川銀行4点リードで前半を終了した。
 後半の立ち上がりも、香川銀行のスピードに乗った攻撃についていけず、HC名古屋は退場者を多く出してしまう。
その間に香川銀行は連続得点をあげ着実に点差を広げていく。後半9分19−11となったところでHC名古屋が3回目
のタイムアウトを要求し立て直しを図るが、香川銀行の勢いは止まらない。ミスからの速攻や、スピードに乗った攻撃で
相手DFを崩し、後半17分で24−12とさらに点差を広げる。HC名古屋は4番福井や7番細田が得点をあげるも、香川
銀行に傾いた流れを変えることができない。地元で勝利を挙げたいHC名古屋であったが、香川銀行の攻撃を最後まで
止める事が出来ず27−17で香川銀行が勝利を収め、3回戦へ駒を進めた。

 
 

2回戦8   オムロン 32 (14- 4, 18-12) 16 日本体育大学      スコアシート
(日本リーグ)            (東京都)
 
  戦評:  立ち上がり両チームGKの好セーブによってシュートを決めることができなかったが、オムロンが2番澤田の
先制ゴールを皮切りにややミスをしながらもじわじわと点差をつけ3−0となったところで日本体育大学はタイムアウト。
その後もオムロンがハードなコンタクトで守り続け試合のペースを掴んだ。前半11分3番安藤のDSが決まり流れを
掴みたい日本体育大学であったがオムロンが着実に追加点を決め1−8になったところで前半2回目のタイムアウトを
使う。運動量豊富で体を張ったDFを軸に、何度か流れを掴めそうな場面をつくるもシュートが決まらず苦しい時間帯が
続くいた。前半終了間際に4点目を決め点差はあるもののいいムードで後半につないだ。
 後半開始3分オムロン14番川俣が連続でBTを決め日本体育大学に流れを渡すまいとさらに点差を広げる。しかし
日本体育大学もその後2連取し食い下がるなど最後まで勝つために強い気持ちで戦ったが最終的にはオムロンが
点差を16にまで広げ勝利した。

 
 

1日目:12月23日(水)

1回戦1   東海大学 35 (20- 7, 15-11) 18 HC長崎      スコアシート
(神奈川県)             (長崎県)
 
  戦評:  前半はHC長崎のスローオフでスタート。東海大学が4番眞方がサイドシュートで先制。ロングシュートや
サイドシュートで一気に3連取し3-0とする。一方、HC長崎は積極的に攻めるものの東海大学の高さのあるディフェ
ンスに阻まれ、得点することができない。勢いに乗る東海大学は、10分には10-3と差を広げていく。タイムアウト後
に得点し、差を縮めようとするHC長崎だが東海大学のスピードに乗った動きに対応できず19分過ぎに退場者を出
してしまう。数的有利の状況で確実に得点につなげた東海大学が10点差とする。HC長崎は攻撃を成立させるが相手
キーパーの好セーブに阻まれる。東海大学はその後も着々と得点を重ねて、20-7で前半を終えた。
 後半は、東海大学が攻撃の手を緩めることなくリードを広げるが、HC長崎が差を広げまいと必死にくらいつく。4分
に東海大学が退場者を出すが、HC長崎は得点することができず差を縮められない。東海大学は速攻を駆使して
30-16とリードを広げる。東海大学が要所を押さえてリードを保ったまま35-18で勝利した。
  

 

1回戦2   小松市立高校 29 (13- 8, 16-10) 18 関西学院大学      スコアシート
(石川県)                 (兵庫県)
 
  戦評:   スーパー高校生、渡部の登場する女子一回戦は、関西学院大が素早いパス回しからサイドシュートで先制。
対する小松市立高は、3番渡部の強烈なロングシュートで取り返すと、一気にリードを広げる。たまらず関西学院大は
渡部封じのためマンツーマンをつけるが、渡部に振り切られたり、広く空いたスペースをポストにうまく使われるなど、
小松市立高の勢いは止まらない。さらに、身長で勝る小松市立高は、DFでも関西学院大の攻撃をことごとくブロック。
コースを消されたロングシュートはGKに止められ、なかなか打開策を見いだせない。その後サイドシュートで何とか5点
差に縮めるものの、13−8、小松市立高リードで前半を折り返した。
 後半も関西学院大は渡部にマンツーマンをつけるが、小松市立高の高い攻撃力になす術がない。小松市立高は広く
なったスペースを的確に突き、コートをワイドに使って得点を重ねて大量リードをつけ、ついには後半23分、13点差を付
けたところで主力メンバーを交代する余裕を見せ、29−18で関西学院大に完勝した。
 大エース渡部はこの試合で11得点を決める大活躍であったが、渡部にマンツーマンがついた後も攻撃力の落ちなかった
小松市立高の可能性を感じるゲームであった。
  

 

1回戦3   HC岡山 29 (16-10, 13-14) 24 福岡大学      スコアシート
(岡山県)              (福岡県)
 
  戦評:  九州ブロック代表の福岡大学と中国ブロック代表のHC岡山の一戦はHC岡山のスローオフから試合は
始まり、14番高橋のミドルシュートでHC岡山が先制。前半10分までは互いに譲らずDFからの速攻を軸に両チーム
得点をとり合った。その後、HC岡山は手渡しパスやポストへの空走りを用いてセットOFを展開し、福岡大学のDFを
揺さぶりにかかる。福岡大学はDFシステムを修正しようとタイムアウトを請求するが、8番三輪の2分間退場もあり
4連取されてしまい、6対12とリードを許した。その後は互いに3連取し、10対16で前半を終えた。
 後半はHC岡山2番安藤のポストシュートから始まった。福岡大学は11番中田のミドルシュートで1点を返すが、HC
岡山14番高橋の絶妙なポストパスから3連取を許し、たまらずタイムアウトを請求。福岡大学は14番松元の速攻と
11番中田のミドルシュートで2連取し息を吹き返したかに思えたが、なかなか点差を詰める事が出来ず時間だけが
過ぎていき、残り時間10分を切ったところで17対26と9点差がついていた。福岡大学は4連取するなど最後の粘りを
見せるが、HC岡山は落ち着いた試合運びをし、24対29でHC岡山が勝利を収めた。


   

1回戦4   日本体育大学 27 (11- 4, 16-14) 18 大同大学      スコアシート
(東京都)                 (愛知県)
 
  戦評:  関東ブロック代表の日本体育大学と東海ブロック大同大学による大学生同士の1回戦。大同大学の
スローオフで試合開始。
立ち上がりからお互いミスが続き、無得点のまま目まぐるしく攻防が入れ替わる展開。この試合最初の得点は試合
開始から7分を過ぎたころ、日体大11番の鈴木がロングシュートを決めて先制、対する大同大は10分に7番高橋が
ペナルティーを沈めて1-1とする。その後16分までに日体大は警告を3枚受ける展開ながら、13番サウスポー岩渕の
得点やGK安田のファインセーブ、大同大は2番木村、6番山口の1対1などで3−3と互角の展開。インカレの接戦の
再現となった試合が大きく動き出したのは、お互いタイムアウトを1度ずつ取り合った20分過ぎ。日体大が11番鈴木
のロングを皮切りに、6-0DFに変えて安定感を増した守りから18番和田の速攻、さらには17番佐々木のパスカット
からの速攻などで前半27分までに6連取と点差を広げることに成功した。大同は7番高橋のミドルで1つ返すものの、
日体大がさらに加点し11-4と7点リードで前半を折り返した。
 前半終了間際の退場で大同大が一人足りない状態で後半開始。その一人足りない大同大が2番木村のカットイン
で得点するものの、後半も序盤は相手退場のチャンスを活かした日体大の連続得点で試合が進み、日体大が後半
11分までに19対7とさらにリードを広げることに成功する。このまま終われない大同大も最後まで諦めずに積極的な
DFから速攻などで連続得点を繰り返すものの、試合をひっくり返すにまでは至らず、日体大がさらにリードを広げて
試合終了。



  

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