<平成12年度 第24回 全国高等学校ハンドボール選抜大会>

<戦 評>

3月28日(水) 男子決勝
大分国際情報(大分県) 19 ( 8- 6, 11-12) 18 瓊  浦(長崎県)  大分国際情報は、初優勝
 前半、先制は瓊浦2・前田のシュート。対して、大分はすかさず3点連取の反撃で、10分 までに大分が1点リードの4対3のすべり出し。瓊浦は思い切りのよいシュートを放つが、大 分のキーパー1・北崎の好セーブに阻まれ、攻撃のリズムに乗れない。中盤以降はスロー な展開が続く。24分、瓊浦はタイムアウトで態勢の立て直しを図り、11・岩永のロングシュ ートでようやく、5対5の同点。しかし、大分は6・山崎、9・小林のスカイプレイなどの2点連 取もあり、前半を8対6で瓊浦をリードして終了した。  後半は、大分9・小林の先制シュートから3点連取で始まる。対して、瓊浦は9・小川のシ ュートからの4点連取で反撃開始。すかさず、大分は、瓊浦に傾きかけた流れを止めようとタ イムアウトを請求。中盤から両チームは激しい攻防を続け、一点を奪い合う展開に。そして、 瓊浦は20分、この試合初めて15対14とリードを奪う。勝負の行方は最後までもつれ、終 了直前に大分6・山崎のサイドシュートが決勝点となり、大分が19対18と追いすがる瓊浦 を振り切り、接戦をものにした。                                ( 本川 久直 )

3月28日(水) 女子決勝
宣  真(大阪府) 20 (12- 6, 8- 6) 12 府立洛北(京都府)  宣真は、4年ぶり3回目の優勝
 立ち上がりから、両者一歩も引かない一進一退の好ゲームとなった。宣真は、1・十亀の 好セーブから速攻につなげ得点を重ねる。負けじと、洛北も相手のミスを確実にものにする。 20分過ぎから洛北は宣真のディフェンスの高い壁と、1・十亀の好セーブに阻まれて得点す る事ができない。一方の宣真は9・津村の3連続得点などにより、5点を連取し、12対6の 大差で前半を折り返す。  後半に入っても激しい攻防を展開。宣真は、10・宮本、7・藤井のロングシュートなどの多 彩な攻撃で引きはなしにかかる。洛北も必死に食い下がり、懸命の追撃を試みるが、前半 の大差を縮めることはできず、高さとパワーに勝る宣真が勝利した。両校ともよく頑張った。 決勝戦にふさわしい、気迫のこもった試合だった。                            ( 東海 芳恵 )

3月27日(火) 男子準決勝2
瓊  浦(長崎県) 26 (16- 9, 10-15) 24 高岡向陵(富山県)
 前半、先制は高岡4・澤田のシュート。高岡は、2・大畑の打点の高い 両足ジャンプシュート。一方、瓊浦は11・岩永の滞空時間の長いロング シュートで応戦。両チームは、一進一退の攻防を展開し、10分まで5対 5の同点。中盤、瓊浦は、4・野口のサイドシュートなどで4点を連取し高 岡は追う展開に。高岡は追い上げを見せたいが、2・大畑が徹底マーク にあい大苦戦。終盤、瓊浦は、7・濱口の3連取もあり、16対9で高岡を リードして前半を折り返した。  後半の先制は、瓊浦11・岩永のサイドからのループシュート。瓊浦は 積極的な守りで高岡に攻撃の隙を与えず、攻撃は一転してサイドへ展 開。一方、高岡は、4・澤田 2・大畑のロングシュートで必死の粘りで4 連取し、21分までに19対23と追い上げを開始。瓊浦はすかさずタイム アウトを要求するが、高岡の勢いは止まらず、23分には、21対23で2 点差に。しかし、瓊浦は高岡の猛攻をしのぎ、26対24で突き放し、接 戦を制した。            ( 本川 久直 )

3月27日(火) 女子準決勝2
宣  真(大阪府) 22 (12- 6, 10-11) 17 夙川学院(兵庫県)
 開始30秒夙川3・上村のステップシュートが決まる。負けじと宣真3・ 植垣のロングシュートが決まり、両校一歩も引かないスピード感あふれ る試合となった。だが、夙川は、宣真の守護神GK十亀の好セーブによ り、なかなかゴールすることができない。一方の宣真は、9・津村のロン グシュートや7・藤井の速攻が決まり徐々に引き離し、6点差で前半を 折り返す。  後半にはいると、夙川が高い1ー5のディフェンスに切り替えると宣真 はなかなか攻めきれない。それでもフリースローから3・植垣がゴールを 奪う。14分、宣真に退場者が相次ぐと夙川は猛攻を開始し、2点差まで 詰め寄る。しかし、宣真も必死に引き離し、勝利をものにした。両校とも よく走った、準決勝にふさわしい気迫あふれる好試合だった。                     ( 東海 芳恵 )

3月27日(火) 男子準決勝1
大分国際情報(大分県) 29 (14-10, 15-10) 20 熊本国府(熊本県)
 前半立ち上がりから、熊本7・小林のロングシュートで先制。対して大 分は、5・瀧元のミドルシュートで応戦。両チームは激しい攻防を展開 し、10分までに5対5の同点。中盤、大分は7・小田のミドルシュートな どで3点連取し、試合のリズムをつかみ、16分には10対6と熊本を突 き放す。終盤は、一進一退の攻防が続くが、大分は1・キーパー北崎の 7mスローを立て続けて阻止する活躍もあり、熊本を14対10とリードし て前半を折り返した。  後半、開始直後から、大分は4・亀井のサイドシュートなどで4点を連 取。たまらず、熊本はタイムアウトで態勢を立て直しをはかる。しかし、 大分は堅い守りから8・森岡の速攻で3点連取し、15分までに24対14 とリードを広げる。熊本は9・坂本の速攻による得点で食い下がりを見せ たが、大分が優位に試合を進め、29対20と快勝した。                    ( 本川 久直 )

3月27日(火) 女子準決勝1
府立洛北(京都府) 24 (13- 8, 11- 9) 17 小松市立(石川県)
 開始早々、小松は6・米多のロングシュート、3・後藤のステップシュー トで2点連取し、波に乗ると思われたが、洛北は4・亀山のポストシュー トや13・上村の速攻などが決まり、3連続得点する。その後は一進一退 の激しい攻防が続く。前半23分、洛北13・上村、7・磯道の速攻が決ま る。24分に小松のポイントゲッター3・後藤が退場すると、洛北の勢い は増し、次々に速攻が決まり、洛北が5点リードで前半を終える。  後半立ち上がり、小松は、3連続得点し2点差まで詰め寄る。その 後、気迫のこもった固い守りにより、両校得点を許さない。17分、洛北 3・萩原のロングシュートが2本決まり、洛北が突き放しにかかるが、小 松も必死にくいさがる。だが、前半の失点がひびき、涙をのんだ。                   (東海 芳恵 ) 

3月26日(月) 男子準々決勝1
大分国際情報(大分県) 38 (18- 5, 20-18) 23 県立那覇西(沖縄県)
 立ち上がりからスピードある攻防が続く。那覇西が11.平原のサイドからの 鋭いシュートで先制した。その後大分が粘り強い守りからリズムをつかむ。 エース9.小林の連続得点などで大分は4点連取。13分には8−2と大きくリ ードした。その後も那覇西のイージーミスを突き、大分は着々と加点、守って もキーパーを中心に堅い守りで、相手に付け入る隙を与えない。このまま前 半は18−5で大分が大きくリードした。  後半、那覇西が3連続得点し、必死に追いすがる。しかし、大分はタイミン グの良いタイムアウトから7連続得点をし、一気に突き放した。終了間際、 那覇西もあきらめることなく、13.大城の思いきりのよいロングシュートなどで 反撃するが、前半の得点差が大きく、大分が押し切った。                             ( 吉田 学 )

3月26日(月) 男子準々決勝2
熊本国府(熊本県) 25 ( 8-12, 17- 8) 20 県立下松工業(山口県)
 先取点は、下松工業が先取。両校ともゴールをねらうが力が入りミスが 続く。前半下松工業は警告、退場が相次ぎ、思うような攻撃ができない。熊 本国府は下松工業に離されないように必死に食い下がる。  後半に入り、下松工業はゴールをねらうが得点に結びつかない。熊本国 府は後半3分過ぎにリードされていた下松工業に追いつく。熊本国府は態 勢を整え、必死で熊本国府を追いかける。後半28分過ぎ、熊本国府はミス が続くが、態勢を整え、点を重ねていく。後半に入り14.河内の活躍が勝利 へ導いた。両校共、手を緩めず迫力のある試合となった。必死で食い下が る下松工業は追いつくことができず、涙を飲んだ。                            ( 永井 裕子 )

3月26日(月) 男子準々決勝3
高岡向陵(富山県) 25 (12- 7, 13-10) 17 浦和市立(埼玉県)
 高岡向陵は、開始早々4.澤田の切れのあるシュートで先制。その後も、ス ピードに勝る高岡向陵は、多彩な攻撃で次々と加点し、7分過ぎには6−1 とリードした。一方浦和市立は、エース4.門山の長身からのロングシュート がことごとく止められ得点できない。しかし、12分過ぎの相手パスミスから の速攻から得点し、ようやく落ち着く。その後は一進一退の攻防が続いた。 その後、23分過ぎから高岡向陵が3連続得点し、リードを再び広げて前半 を終了した。  後半も高岡向陵の勢いは止まらない。立ち上がりから粘り強い攻撃で加 点し、5分までに15−7と差を広げた。その後は互いに点の取り合いにな る。このまま試合が進むかと思われた20分過ぎ、浦和市立は7.佐々木の ロングシュートから4点連取。激しく詰め寄った。しかし、25分、28分と高岡 向陵2.大畑が2点をもぎ取り、試合を決めた。終始気迫が勝った高岡向陵 が快勝した。                            (吉田 学)

3月26日(月) 男子準々決勝4
瓊  浦(長崎県) 29 (16- 7, 13- 7) 14 県立伊奈(茨城県)
 立ち上がりから、両校ともスピードのある攻撃が続く。伊奈はチャンスを見 つけゴールをねらうが、得点に結びつかない。伊奈は7.大徳がポストシュー トを決め初得点となる。伊奈はチーム一体となり得点をねらうが、ミスが増 え、瓊浦との差が開き始める。伊奈はスピードがなくなり始めるが、リードす る瓊浦に食い下がる。一方瓊浦は11.岩永が豪快なシュートを決め前半16 −7で折り返す。  後半に入り、伊奈は得点差を縮めようとするが、なかなか差は縮まらず、 苦戦する。一方瓊浦は、スピードのある攻撃をし、得点をねらっている。両校 とも後半はスピードがある試合となる。両校とも速攻・カットインが得点となっ た。伊奈は、前半の立ち上がりの失点が響き、巻き返そうとしたが追いつく ことができなかった。両校ともスピードがあり、迫力のある試合となった。                             (永井 裕子)

3月26日(月) 女子準々決勝1
府立洛北(京都府) 29 (17- 4, 12- 8) 12 県立氷見(富山県)
 前半、開始早々、氷見は8.北谷のミドルシュートで得点し好スタートを切 った。対して洛北はすかさず6.斉藤のポストシュート、3.萩原のロングシュー トで反撃。洛北は1.キーパー福島の好セーブや堅い守りで氷見の攻撃をは ばみ試合の流れをつかんだ。氷見は攻撃に精彩を欠き、パスミスからの速 攻で洛北に加点を許した。氷見は5.小曲のシュートで追いすがるものの洛 北に16分から8連取され、4対17と大量リードを許し、前半を終了した。  後半、開始直後、洛北はポストからの3.萩原、4.亀山のシュートなどで3点 連取した。対して氷見も3.荒木、10.立野のカットインなどで応戦した。しか し、氷見は粘りある洛北の守りをくずすことができず、徐々に加点を許した。 終盤、氷見は4.川口のサイドシュートで反撃を試みるがおよばず。攻守に勝 る洛北が氷見を29対12で圧勝した。      ( 本川 久直 )

3月26日(月) 女子準々決勝2
小松市立(石川県) 26 (13-10, 13-14) 24 県立那覇西(沖縄県)
 立ち上がり、固さの目立つ両校は、ミスを連発。その後、徐々にペースを つかみ、一進一退の攻防が続く。前半25分過ぎ、小松市立のエース6.米 多が立て続けにロングシュートを決め、3点を連取。那覇西も4.狩俣の速攻 などで追いすがろうとするが、小松も負けじと、3.後藤がカットインを決め、1 3−10で前半を折り返す。  後半、那覇西はマンツーマンディフェンスに切り替えるが、自力に勝る小 松がじわじわ点差を広げていく。しかし、後半18分過ぎ小松に退場者が相 次ぐと、那覇西の追撃が始まる。4.狩俣の速攻などにより、1点差まで詰め 寄るが、小松のキーパー森田がゴールを守りきり、小松が辛くも逃げ切っ た。                            ( 東海 芳恵 )

3月26日(月) 女子準々決勝3
宣  真(大阪府) 24 ( 8- 3, 16- 8) 11 暁(三重県)
 前半、開始直後、宣真は3.植垣の打点の高いロングシュートでの得点を 皮切りに3点を連取。対して暁は、13分に2.山本の中央からのミドルシュー トでようやく反撃。しかし、宣真は、14分から暁の2名退場後、パワフルプレ イを展開し、5対1と試合の主導権を握った。終盤、両チームは一進一退の 攻防を繰り広げ、宣真が8対3で前半をリードし、折り返した。  後半に入ってからも宣真の勢いは止まらず、9.津村の切れのあるフェイント からの得点などで5点を連取。対して暁は9分に9.千葉のシュートで反撃を 開始。暁は多彩な攻撃を試みたが、高さがあり、力強いプレスの効いた宣 真の守りを崩すことはできず、18分には6対16とリードを広げられ、たまら ずタイムアウト。しかし、時すでに遅く、宣真は追いすがる暁を突き放し、24 対11で快勝した。                            (本川 久直)

3月26日(月) 女子準々決勝4
夙川学院(兵庫県) 24 (14- 9, 10- 9) 18 桜花学園(愛知県)
 立ち上がり、速いパス回しからリズムにのった夙川は、9.市村、8.山根の ロングシュートが次々に決まる。一方の桜花は、20分過ぎからようやくペー スをつかみ、9.樋口のカットインや、5.谷口のロングなどで追撃するが、序盤 の点差が響き、夙川が5点リードで前半を折り返す。  後半に入り、両者とも一歩も引かない激しい攻防が展開される。夙川9.市 村がロングシュートを決めれば、桜花9.樋口も負けじとロングシュートを決め る。しかし、桜花は前半のダメージが大きく、夙川が追いすがる桜花を押し 切った。                            (東海 芳恵)


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