試合結果
8日目(8月31日(木))
決 勝
クウェート 34 (18-12,16-16) 28 韓国
<戦評>
日本を苦しめた韓国の3:3デフェンスをクウェートが出だしから、バックプレーヤーの1
対1、サイドからのカットインで鋭く攻め、開始5分で6−1と5点のリードを奪う。韓国は攻め
ても、いつもの切れ味鋭いフェンインがクウェートディフェンスに通用せず、苦しい展開に、
何とか速攻やステップシュートで応戦し、食らいついていくが、18−12、クウェート6点差リ
ードで前半を終えた。
後半に入り、クウェート17番、韓国7番の打ち合いからゲームが動きだすが、両GKの攻守で、
激しい打ち合いをするものの、両チームとも得点が伸びない。中盤に入っても互角の戦いの中、
韓国が固いデフェンスからの速攻で、徐々に得点を詰めていき、16分には24−22と2点差に迫る、
決勝戦にふさわしい好ゲームとなった。
クウェートも韓国ディフェンスを攻めあぐねるが、要所で10番、15番が得点、韓国の退場者に
も助けられ、23分再びリードを6点差とした。韓国は相次ぐ退場者で防戦一方となり25分過ぎ8点
差となったところでタイムアウト、体制を立て直そうとするがクウェートのうまい試合運びに点
差を詰めることができず、34−28でクウェートが逃げ切った。クウェートは4連覇達成。
3位決定戦
サウジアラビア 40 (17-12,23-14) 26 中国
<戦評>
出だしから、積極的に攻める中国は果敢にゴールを狙いシュートを放つが、サウジGK16番
の気迫溢れるキーピングで次々と跳ね返し、中国に得点を与えない。その気迫が伝わったか、
サウジ攻撃陣も高い中国でフェンスに果敢に挑み、序盤は一進一退の攻防が続く。試合が動い
たのは10分過ぎたところで、中国の連続2名の退場をきっかけにサウジが速攻でリードを奪い、
試合の主導権を握る。中国は多彩な攻めを展開するサウジに対してデフェンスの詰めが甘く点
差は徐々に開き、17-12でサウジリードで折り返した。
後半に入ってもその流れは変わらず、単調な攻めを繰り返す中国に対して、展開からサイド
シュートを確実に決めるサウジが主導権を握り、ゲームを進める。中盤以降も戦意を失った中
国からサウジが一方的に攻め立て、20分過ぎには35−22と試合を決定つけた。サウジアラビア
が最終的には40−26と中国を一方的に下し、3位入賞を果たした試合であった。
7日目(8月30日(水))
5位−6位決定戦
日本 32 (17-17, 15-10) 27 イラン
<戦評>
5−6位決定戦に回った日本だが、今大会初めて中東勢との対決。対戦するイランもクウェー
ト、サウジに肉薄する実力を持つ強豪であり、本来の日本の実力を知る上でも負けられない一
戦。立ち上がりは、イランの高く、早い動きに対応することができず、9番のカットイン、ロン
グシュートなどで得点を重ねられ、前半10分で9対5と点差をつけられた。
しかし日本も15分過ぎから、足を使った攻撃的なデフェンスでイランのシュートミス、パスミ
スを誘い速攻、ポストシュートで追いすがる。また、セットプレーから左腕野村が要所で打ち込
み日本のリズムを作っていった。20分過ぎからは日本がリードする形で、一進一退の様相、前半
を17対17で同点で折り返した。
後半に入り、立ち上がりの相手2分間退場を活かすことができず、イランに先行を許すが、デフ
ェンスを立て直し、速攻などで盛り返す。エース棚原もようやくエンジンがかかり、次々とステ
ップシュートを決めていった。中盤以降もイランのミスに乗じて着々と加点。20分過ぎには3点
差、26分に30−26と4点差としたところで、日本GK16番内田がイランのエース9番の7mthを阻
止し、勝利を決定づけた。イランの9番には10点を奪われたが、日本は全員ハンドで中東勢か
ら貴重な1勝をもぎ取った。最終スコアは32−27。
7−8位決定戦
カタール 41 (19- 9, 22-10) 19 インド
9−10位決定戦
チャイニーズ・タイペイ 47 (27- 8, 20- 6) 14 マカオ
6日目(8月29日(火))
決勝トーナメント
準決勝
韓国 35 (16-10, 19-16) 26 サウジアラビア
<戦評>
決勝進出と世界選手権への出場権を賭けた準決勝第1試合。立ち上がりから、韓国の高い
3−2−1デフェンスをサウジアラビアが1対1からカットインを狙い、7mt・警告、退
場を誘い先行するも、韓国もセットプレーから3番、20番らが打ち込み、15分まで6−6と
互角の展開でゲームが進行する。
しかし、中盤過ぎからサウジの攻撃に慣れ始めた韓国は、デフェンスからの速攻やサイ
ドシュートから着々と加点、26分には一気に14−9と5点差に広げた。両チームとも退場者
が相次ぐ荒れ模様の展開の中、両GKの好守でゲームが引き締まっていく、前半は16−
10韓国リードで折り返した。
後半に入り、サウジも3−2−1の積極的なデフェンスに切り替え逆転を狙う。攻めて
は7番を中心にミドル・ポスト、サイドと韓国を攻め立て、15分には20−17と3点差に迫っ
た。しかし、ここから地力に勝る韓国が、一気に加速する、激しいデフェンスからの速攻
と切れ味鋭いフェイントからのシュートとサウジを圧倒。20分過ぎから、26分までに11
点を挙げる猛攻で試合を決定つけた。韓国3番のステップシュート、7番のサイドシュート
など確実に得点を挙げた韓国が35−26の大差で決勝進出を決めた。
クウェート 41 (18-17, 23-18) 35 中国
<戦評>
3連覇中のクウェートに挑む中国。決勝進出を賭けた第2試合。出足固さの見られる中国
を尻目にクウェートが序盤から攻勢、17番のミドル、5番のカットインを軸に優位にゲーム
を進める。徐々に固さのとれてきた中国の高く、動きのある攻守で王者クウェートに食い
下がる。16分過ぎには11-10と1点差に迫る。ここからは、クウェート17番、中国14番の打
ち合いで一進一退の攻防を繰り広げ、前半を18-17クウェートリードで折り返した。
後半に入ると、クウェートはディフェンス専門の二人が有効に働き、17番と7番の両フロ
ーターが攻撃に専念できることで効果を増し、二人が得点を量産した。8分過ぎから一気に
加速し、4連取で29-22と7点差をつけゲームの主導権を握った。中国も必死に食い下がるが、
焦りからシュートミスが目立ち、点差は開く一方であった。高さとパワーの中国をテクニッ
クと試合運びのクウェートが一蹴したゲームとなった。
最終結果は41−35、クウェートが世界選手権出場権を獲得した。
5日目(8月27日(日))
予選リーグ
A組 インド 37 (18- 9, 19-15) 24 マカオ
(1勝3敗) (4敗)
A組 韓国 33 (16-14, 17-15) 29 日本
(4勝) (2勝2敗)
※日本は、予選リーグA組3位となり、決勝トーナメント進出できませんでした。
<戦評>
決勝トーナメント進出をかけた大一番、応援団の熱気にも押され、日本チームは出だし
から好調、5番石川の積極的な仕掛けから7mtを4番大田が着実に決めるなど6分過ぎ
まで5−2とリード。先発の8番野村のミドルも光り、13分までリードを保った。
中盤、韓国の高い3−3デフェンスが機能し始め、デフェンスからの速攻などで、13
分過ぎから5連取で、一気に8−9と逆転を許す。しかし、日本も粘り強く対応、GK甲
斐の好セーブ、キャプテン染谷の獅子奮迅の活躍で、韓国についていく。終了間際に不用
意な得点を与えたものの逆転可能な2点差で折り返した。(16−14)
後半出だしから韓国の攻撃に鋭さが増し、日本の連続退場を機に、徐々に差を広げてい
く。5分過ぎには3点差、10分過ぎには6点差と差は広がる一方となった。韓国はサイ
ド7番、ポスト8番が得点チャンスに決めるが、日本は要所でポスト、サイドシュートを
阻まれる苦しい展開に。22分には30−22と8点差をつけられた。日本は後半から出
場のエース棚原らの活躍で応戦するが、最後まで韓国ディフェンスを崩すことができず、
4点及ばすタイムアップとなった。
最終スコアは29−33
B組 クウェート 39 (17-13, 22-12) 25 香港
(5勝) (5敗)
B組 イラン 40 (21-17, 19-16) 33 チャイニーズ・タイペイ
(3勝2敗) (1勝4敗)
B組 サウジアラビア 30 (14-15, 16-15) 30 カタール
(3勝1敗1分) (2勝2敗1分)
4日目(8月26日(土))
予選リーグ
A組 日本 43 (21-10, 22- 6) 16 インド
(2勝1敗) (3敗)
<戦評>
中国戦に敗れ後がない日本、立ち上がりから気迫あるディフェンスでインドを圧倒。
10分過ぎまでに7−3と主導権を握った。攻めては、セットプレーから8番野村が
打ち込み、高さのあるディフェンスで相手のポストプレーとロングシュートを封じ込
め、2番染谷の速攻などで着々と加点した。25分までに18−7と大量リードを奪い、
前半でゲームの行方を決定付けた。インドも4番、5番が果敢にシュートを狙うも、単
発に終わり得点差は広がる一方であった。前半は21−10で日本リードで終了した。
後半に入っても、日本は攻撃の手を緩めず、本日10得点を挙げた8番野村、サイド
10番松本(7得点)の両サウスポーの活躍で攻守にわたりインドを圧倒した。インド
も必死に攻めるが、日本の高いディフェンスを崩すことができず、パスカットやミスか
らの速攻で失点を重ねた。後半17分過ぎには、32−17と日本がリード、この展開
でも日本は、左45度の信太、エース棚原が果敢に打ち込み、加点、前半から5番石川
らとの連携した攻撃も功を奏し、インドから43点をもぎ取った。
明日の決勝トーナメント進出をかけた大一番の韓国戦を控え、攻守とも気迫あるプレー
が随所に見られた好ゲームであった。
A組 中国 38 (16- 4, 22- 7) 11 マカオ
(2勝1敗) (3敗)
B組 カタール 36 (17- 9, 19-15)24 チャイニーズ・タイペイ
(2勝2敗) (1勝3敗)
B組 サウジアラビア 49 (24-11, 25- 6) 17 香港
(3勝1敗) (4敗)
B組 クウェート 30 (16-14, 14-15)29 イラン
(4勝) (2勝2敗)
3日目(8月24日(木))
予選リーグ
A組 韓国 48 (27- 8, 21-12) 20 マカオ
(3勝) (2敗)
A組 中国 32 (19-13, 13-16) 29 インド
(2勝1敗) (2敗)
B組 クウェート 30 (12-12, 18-13) 25 カタール
(3勝) (1勝2敗)
B組 イラン 48 (21- 7, 27- 9) 16 香港
(2勝1敗) (3敗)
B組 サウジアラビア 41 (20-13, 21-22) 35 チャイニーズ・タイペイ
(2勝1敗) (1勝2敗)
2日目(8月23日 (水))
予選リーグ
A組 韓国 39 (18-10, 21-10) 20 インド
(2勝) (1敗)
A組 中国 33 (20-15, 13-15) 30 日本
(1勝1敗) (1勝1敗)
<戦評>
立ち上がりは互角、その後中国の長身を活かしたミドルシュートとポストプレーで
得点を重ねる一方。日本もサイドシュート、ミドルシュートとノーマークチャンスは
作るものの、シュートがGKの正面を突くなど得点にならない。前半15分で12対
5と中国のリズムでゲームが進んでいった。その後日本もリズムを取り戻し、速攻や
セットプレイから17番棚原のロングシュートなどで得点し、22分には14対11
と挽回した。23分以降は中国18番、14番のミドルシュート、日本は15番東長
濱と17番棚原のミドルシュートと双方打ち合い、20対15中国リードで前半を終
了した。ルーズボールの処理、ノーマークシュートミスなど前半は日本の甘さが目立
った展開となった。
後半に入り、立ち直りが期待されたが日本はリズムが取り戻せないままゲームが進
行、得点は重ねるものの中国も力強いロングシュート、カットイン、ミスからの速攻
と攻撃の手を緩めない、17分過ぎには30対20と10点差をつけられた。これで
日本も万事休すかと思われたが、ここから日本の猛烈な追い上げが始まる。セットプ
レーから棚原のミドル、染谷のサイドシュート、攻めあぐねる中国から速攻をもぎ取
り、なんと8連取。24分過ぎに2点差まで詰め寄った。しかし、中国の17番のサ
イドシュートで加点、、日本も棚原、東長浜らのシュートで得点するも3点差で勝利
を逃がした。最終スコアは33−30、日本も善戦したが中国の高さと力溢れるプレ
ーに屈した形となった。
B組 クウェート 42 (26-13, 16-14) 27 チャイニーズ・タイペイ
(2勝) (1勝1敗)
B組 サウジアラビア 32 (15-15, 16-16) 31 イラン
(1勝1敗) (1勝1敗)
B組 カタール 35 (18-10, 17- 9) 19 香港
(1勝1敗) (2敗)
1日目(8月22日 (火))
予選リーグ
A組 韓国 35 (21-15, 14-19) 34 中国
A組 日本 36 (17- 4, 19- 8) 12 マカオ
<戦評>
予選リーグ初戦(対マカオ)は、左サイド染谷、左BP棚原、CB石川、右BP野
村、右サイド松本、P生川(DF畑山)、GK甲斐のスターティングメンバーで臨ん
だ。日本は運動量の多い6−0DFでプレッシャーをかけ、染谷、松本の速攻、野村
のロング、カットインで8分までに7連取し、ゲームの流れをつかむ。
その後も安定したDFからの速攻で、前半17−4としゲームを決めた。
後半は、東長濱のアシストやステップ、カットインで加点。守っては、甲斐、内田
の両GKの好セーブもあり、さらに点差をつけ、36−12の快勝で初戦を勝利でき
た。シュートミスが続く時間帯もあり、課題も残ったが、明日の中国戦に向け、修正
したい。60分間安定したDFを出来たことが勝利へと導いた。
B組 チャイニーズ・タイペイ 39 (18- 9, 21-12) 21 香港
B組 イラン 35 (16-16, 19-14) 30 カタール
B組 クウェート 34 (16-10, 18-15) 25 サウジアラビア