<機関誌2003年7月号巻頭言>


アテネオリンピック ハンドボール競技アジア予選
  兵庫・神戸大会開催にあたって



          (財)日本ハンドボール協会常務理事・競技本部長  江成 元伸
kantogen-0307


 本年9月23日(火)から9月29日(月)まで、兵庫県神戸市においてアテネオリン
ピックハンドボール競技アジア予選兵庫・神戸大会を神戸グリーンアリーナで開
催する運びとなりました。

 ご承知の通り、我が国のハンドボール界は男子はソウルオリンピック以来、女
子はモントリオールオリンピック以来の出場をかけての、文字通りの悲願の決戦
であります。シドニーオリンピックアジア予選熊本大会に続いての日本での開催
でありますが、前回の経験を生かし、日本代表チームは地元開催の地の利を充分
に活かしてオリンピック出場権を獲得して欲しいと期待するものであります。

 過去に日本で開催した国際大会は、1994年に広島県で開催した広島アジア大会、
1997年に熊本県で開催した男子世界ハンドボール選手権大会、2000年に熊本県で
開催したシドニーオリンピックアジア予選熊本大会など、数多くありました。特
に、'97年の世界大会を開催した大会運営力の経験は大きく、その後の国際大会
を開催するにあたって大きな自信をもたらしてくれました。今回の大会もこれら
の経験を充分に生かし、大会を成功させようと多くの人のご協力を得て、全力を
挙げて取り組む覚悟をしたところであります。

 アジアハンドボール連盟から今回の参加国は、男子が日本・韓国・中国・チャ
イニーズタイペイ・クウェートと4ヶ国と1地域の5チーム。女子が日本・韓国
・中国・カザフスタンの4ヶ国4チームとなったと発表されました。日程、組み
合わせも最後の確認をしているところですが、まもなく決定されるところであり
ます。

 兵庫県神戸市は過去に、全日本総合ハンドボール選手権大会やアジアサーキッ
ト、フランス代表チームを招いたチャレンジカップ2003などの、国内最高の大会
や国際大会を数多く開催してきた実績を持つ都市であります。これまでの経験を
さらに磨き上げ、大会運営はもとより観客動員、応援態勢の整備にと、本協会と
兵庫県ハンドボール協会の連携を取り、参加する全チームが申し分ない環境の元、
試合が出来るように万全の準備をする計画を立て、推進しているところでありま
す。

 この大会開催期間中は全国のハンドボール加盟団体にご協力をお願いし、多く
の人が日本代表を応援するために神戸に来られるようご依頼をしているところで
あります。また、本大会開催中に国際ハンドボール連盟の理事会が開催されるこ
とが決定されました。世界の最高のハンドボール役員が来日されるこの機会を利
用して、可能な限りの講習会を開催することも検討しております。日本代表の試
合日が必ずしも休日、祝日とは限りませんが、どうか全国のハンドボール愛好者
の皆様方のご観戦、応援を期待しております。また、会場に足を運ぶことが出来
ない皆様方にも応援メッセージを募る計画もしております。多くの皆様方のご支
援により悲願達成のためにご支援とご協力を賜るようお願い致します。


    (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」6・7月号より転載