<機関誌2005年10月号巻頭言>


戦略的かつ積極的なマーケティングを目指して



                  (財)日本ハンドボール協会常務理事  木野 実 

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 今年4月よりマーケティング担当常務理事として業務にあたっております。前任の石井
常務理事が築いてこられた資源をさらに強固なものにし、発展していきたいと考えていま
す。

 日本ハンドボール協会は2003年よりプロジェクト21をスタートさせ、協会の構造改革を
鋭意進めています。ナショナルチームは男子が今年1月久方ぶりに世界選手権大会(チュ
ニジア)出場、女子も今年12月ロシアでの世界大会出場を決めて、上位進出を目指してい
ます。残念ながら期待されたユースは、女子のみの世界大会出場となりました。今後の日
本のハンドボールを考えた際にユース、ジュニアの強化で世界の上位にいかないと将来の
展望も開かれません。その為にも財政、資金の確保を継続的にしなければなりません。ま
た、ただ単に財政、資金集めだけでなく、如何にハンドボールという競技を含めたコンテ
ンツをスポンサー、ファン、顧客、観客、潜在的競技者に販売していけるかが問われてい
ます。

 厳しい状況の中、今日まで数々の人脈を通じて多くのスポンサーの皆様より協賛、助成
を受けて参りました。しかし、いつまでも限られた企業スポンサーに寄付金等をお願いし、
期待することはできません。今後は如何にハンドボールの価値創造を自らが作り上げ戦略
的かつ積極的にビジネスパートナーを探し、よりよい関係づくりを構築していくかが重要
になります。そして、ファンの皆様にはいかに満足していただくか、感動を与えられる場
が提供できるかにかかっています。

 すばらしいゲームは勿論ですが、会場作り、受け入れ、観戦のサービス等エンターテイ
メント的要素を取り入れて企画、広報、競技、強化部門とも連携を図っていきたいと思い
ます。今年30回を迎えた日本リーグも多くの斬新な企画でスタートしました。(株)アシ
ックスとの間で2009年までの4年間オフィシャルスポンサー契約することも出来ました。
肖像権問題もJOCから緩和されたのを機に整備が急がれます。日本協会独自の大会企画、
ナショナルチームが世界に羽ばたける支援と全国展開している小学生チームのサポート等、
子どもたちに夢と希望を持っていただけるハンドボールの魅力を構築しつつ、スポンサー
パッケージを最大限活かしたマーケティング展開をしていきます。

 多くの皆様からご支援、ご助言を頂きながら傾注いたす所存ですので、よろしくお願い
します。


  (財)日本ハンドボール協会機関誌「ハンドボール」2005年10月号より転載