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2023-02-22

2023年度ハンドボール競技規則改訂における
「ボール規程」変更に関して(第八報)

~指導普及本部からのお知らせ~


 『2021年度ハンドボール競技規則改訂における「ボール規程」変更に関して』に
ついて、様々に情報共有をさせて頂き、最新では2022年3月7日に第七報を発信して
おります。
 2022年度は<テスト・イヤー>とし、練習での消耗、大会での耐久、グラウンド
での使用、両面テープによる影響、ボールメーカーの相違点、等々の様々な主観的・
客観的データを全国から収集し、日本の育成年代におけるボール規定について、
データを揃える年と位置づけることとしましたのは周知の通りとなります。
 コロナ禍におけるボール製造不足により、現場の皆様には大変ご迷惑をお掛けし
たと思いますが、ようやくモルテン・ミカサともに手に入らない状況は解消された
と報告を受けております。
 様々な練習環境における現場からの意見、大会における運営者からの意見、ボー
ルメーカーからの意見を踏まえて、2022/12/23に開催された中学生専門委員会にお
いて、協議検討を行いました。


・女子1号球への変更は、正しい投球フォームの習得および技術力・競技力の向上に
 おいて将来的に女子選手の育成に大きく貢献することは間違いない。
・これまでより周囲長2cm程度小さくなった松ヤニなしボールによって、ボールを握
 ることが容易になり、素手でもグリップ力を確保することが可能になった。
・一方で、形態的に発育途中の選手にとっては素手でのグリップ力確保は未だ困難
 な状況が散見する。
・全国大会では70hPaでも十分に反発力(ドリブルによる跳ね具合)が確保されたこ
 とから、3つの全国大会では空気圧を調整し、従来よりも低い空気圧で大会運営を
 実施した。
・大会における試合球の準備について、松ヤニなしボールに対する両面テープ使用
 によって、大会期間中のボール劣化を想定し準備数を増やすケースがあり、大会
 運営の負担増があった。
・夏場の汗および冬場の乾燥によって、通常のボール状態とは異なる状況が発生し、
 試合でのパフォーマンスに大きく影響を及ぼすケースが見られることから、ボー
 ルメーカーには更なる改善開発を求めていきたい。
・世界大会においては、2022に女子ユース選手権、2023に男子ユース選手権でモル
 テンの松ヤニなしボール(d60PRO)が公式球として採用されており、女子ユース
 では松ヤニなしでも十分なパフォーマンスが展開されて世界大会が閉幕している。


 これらの議論を踏まえて、2023年度の全国大会においては「大会の使用球は、
<Handballs played without resin>の仕様のため、素手でプレーすることを更に
推奨するが,発育途中の選手のために両面テープは使用可とする」ことを継続致
します。



 なお、2022年度は<全国中学生クラブカップ>が「両面テープ不可」でしたが、
2023年度は大会の趣旨を踏まえて<JOCジュニアオリンピック>についても「両面
テープ不可」を適用することとします。

 ご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。




ボール規程<第八報>20230222発表 [PDF]